IT分野で注目されているのが、HRテック業界です。HRテックのHRはHuman Resourceを略したもので、テックはテクノロジーのことを指します。
HRテックはIT技術を駆使して、採用や人材育成、人事評価、適性に基づいた配置など、企業の人事全般にわたる業務を効率化することが可能です。
人事は企業の管理部門の中の一つで対面での業務も多いため、経理などと比較してIT化が難しい部門とされてきました。
しかし、時代の流れやIT技術の進歩により、近年ではHRテックを用いた人事面のIT化が脚光を浴びています。
HRテックが注目される大きな理由は、人材確保の難しさです。
人材確保が活発に行われる背景には、少子高齢化で人材自体が確保できないこと、そして企業の生き残りをかけた優秀な人材の取り合いがあります。
企業側はニーズに合う人材を確保し、企業とともに成長を続けて利益に結び付けてほしいという思惑があるのです。
そのために採用基準を見える化したうえで分析し、論理的に採用や育成を行う必要があり、HRテックに期待が集まっています。
HRテック業界がこれほど着目されているのは、ターゲットとなる業務に資するIT技術が進化してきたからです。
例えば、人工知能やRPAを活用することでルーティンワークを自動化し、企画や面談など本来人がやるべき仕事に注力できます。
また、クラウド技術の発達とスマートフォンなどの普及によりデータのやり取りが簡便になり、人事と従業員双方の負担が軽減されているのです。